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写真の批評について感ずること

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「 地方に在住する人たちがまず写真を勉強しようとして始めることは、ベテランといわれる人たちの指導をじかに受けるか、または写真雑誌を見るかだと思う。

 ところがこれらのベテランといわれる人たちが、はたして人を指導するだけの能力があるのだろうか、写真がちょっとベテランだといわれ、口が達者だとすぐ先生扱いされ、または自分から先生のごとき口を開き、マト外れな批評をし、なんやかんやと世話を焼きたがる人たちが案外に多いのでないだろうか。この人たち程度の写真をつくる者はホウキではくほどおり、人の写真を批評するくらいの熱意で自分の写真を見つめるほうがより大切でなことではないだろうか。

 地方での写真展というと、地方新聞によく批評なるものが書かれるのを見るのだが、何かで読んだようなきまりきった文章、たとえば、水準が高い写真展なら『技術は良いが内容がない』とか、技術的な欠陥が中の一、二枚にあればそれをとり上げるとか、自分の不勉強をさらけだしているのも知らずに批評することによって作者より高い立場にあるといわんばかりのものがいかに多いことか……。

 しかし一方、写真界に多くの役割をはたしている写真雑誌の批評のなかにも、あまりにも簡単すぎて選者の意図がどこにあるか判然としないもの、写真の基本さえ知らないのではないかと思われる批評、また月例大学部とか称する老大家選の写真ごときは大部分が本人自身の傾向写真をよしとするようなものなど……、このようなものは自分一門の写真養成には役立つかもしれないが、これから自分自身の写真をつくろうとする人たちにはマイナス的存在と考えられる。

 すくなくとも人の写真を選ぶからには、選者の名前を明らかにするのはもちろんのこと、ある程度の紙面をもってその選んだ意図を納得のゆくまで説明する行き方にこそ月例のほんとうの意味があるのではないだろうか。なぜなら月例写真は普通の懸賞写真と違い、その人のもつ能力を引き出し、巾のある人間的な考え、感受性を豊かにするという考え方に立って欲しいと思うからである。このため私は、地方にも中央にも、大きく将来を見ている真の批評家がより多く存在することを望みたい。」
 

DSCN0735.jpg


※これは自分が書いた文章ではありません。
 日本カメラ1963年3月号に掲載された、読者からの意見です。
 45年前のこの頃から既に、こういう問題が噴出していたのね。
 読んで思うところあったので、原文そのままに転載しました。
 写真雑誌に敢えて投稿・掲載するほど、この人は皆に読んで
 もらいたかったと思うし。時間に埋もれるには惜しい示唆的な意見です。
 
 周りに持ち上げられるあまり、先生然としてしまってはいないか。
 師を仰ぐあまり、写真一門の下らない一人に成り果ててはいないか。
 
 写真やってる人、特にハイアマチュア以上プロと呼ばれるの人には
 ぜひ読んで考えてもらいたい一文。その答えが否であってもね。

COMMENT

Togi URL @
06/18 00:49
. 写真の批評を巡る状況は驚くほど習字や華道の世界・姿勢と似かよっている部分があります。共通した悪い点があるというか、、、
panda URL @
06/18 11:26
. 写真は写真家に見せるな。という言葉もあります。
ヘボイ写真家はテクニカルな事の話に
終止細終わってしまう事が多い。
デザイナーとか編集者に見せた方が、「写真」について
の話が出来ます。
かざはや URL @
06/18 21:16
. そしてこの意見を載せられるだけの懐の深さがこの当時の雑誌編集者にはあったんだなぁ、と
raota URL @
06/19 00:10
. Togiさん
なるほど・・やっぱり写真界だけではないですな。書道華道に限らず、
結局はあらゆる分野において同じなのかもしれませんな。

pandaさん
写真は写真家に見せるな・・見に詰まるお言葉です(笑)
確かにデザイナーや編集者はビジュアルに写真を評価するので
より真っ当な意見を頂けそうな気がします。

かざはやさん
そう、それは最初に読んだ時に思ったよ。
この時代のカメラ雑誌、今のより百倍面白いです。コレクションしたいくらい(笑)
かざはや URL @
06/19 21:28
. 今度オンライン複写依頼した論文を受け取りに行くついでに古いカメラ雑誌とかが見れたら見てくるか~
でも関西館って2002年以前で単冊納本の本はあまり置いてないのが(´・ω・`)ショボーン
raota URL @
06/20 00:41
. 意外に場末の古本屋にたんまり置かれてたり。穴場ですよ(・∀・)








 

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